おうち陶芸は1日15分から!忙しいあなたでも『没頭時間』を作る方法
自宅で過ごす時間が増え、何か新しい趣味を始めてみたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。様々な趣味がある中で、土と向き合い、形を創り出す陶芸に興味をお持ちになる方も少なくありません。しかし、「陶芸は時間がかかるのではないか」「自宅でやるのは難しそう」と感じ、最初の一歩を踏み出せずにいるかもしれません。
確かに、本格的な陶芸には時間や設備が必要になる場合もあります。しかし、自宅で行う「おうち陶芸」であれば、あなたのライフスタイルに合わせて、もっと気軽に、そして短い時間からでも始めることが可能です。この記事では、忙しい日々の中でも、たった1日15分からおうち陶芸を取り入れ、『没頭する自分だけの時間』を作る方法についてご紹介いたします。
なぜ15分でもおうち陶芸が可能なのか?
おうち陶芸は、窯や電動ろくろが必須ではなく、粘土といくつかの簡単な道具があれば始められます。そして、陶芸の工程は細かく区切ることが可能なため、「今日はこの部分だけ」「粘土を触るだけ」といったように、短い時間でも十分に楽しむことができるのです。
粘土を触るという行為そのものに、リラックス効果や集中力を高める効果があると言われています。また、作品を完成させることだけが陶芸の目的ではありません。土の感触を確かめたり、無心で手を動かしたりする過程そのものが、日々の忙しさから離れ、心を整える時間となります。
1日15分でできるおうち陶芸のステップ
では、具体的に1日15分でどのようなことができるのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。
- 粘土に触れて慣れる: まずは粘土を手に取り、感触を確かめることから始めましょう。軽くこねてみたり、丸めたり伸ばしたりするだけでも、土の感触に心が落ち着くのを感じられるはずです。本格的な土練りの必要はなく、ただ粘土と触れ合うだけの時間も大切です。
- 小さなパーツを作る: アクセサリーのチャームや、ボタン、箸置きの原型など、比較的小さなものを作る時間にあてることができます。単純な形でも、自分の手で何かを生み出す喜びを感じられるでしょう。
- 大きな作品の一部分を進める: 湯呑みやお皿など、少し大きめの作品を作る場合でも、15分あれば工程を細分化して進められます。例えば、「今日は湯呑みの底になる部分を作る」「紐作りで側面の粘土を一段積み上げる」「たたら板を使って板状の粘土を数枚作る」といったように、区切りながら作業を進めることができます。
- 作品のメンテナンス: 乾燥中の作品の表面を軽く磨いたり、乾燥が進んだ作品の不要な部分を削ったりする作業も、集中して行うのに適した時間です。
- 道具や粘土の準備・片付け: 作業自体ではなく、次の陶芸時間の準備として、必要な道具を揃えたり、開封した粘土の保管状態を確認したりする時間にあてることもできます。また、短い時間で作業を終え、片付けまできっちり行う習慣をつけるのも良い方法です。
「15分陶芸」を習慣にするためのコツ
短い時間でおうち陶芸を楽しむためには、いくつかの工夫が役立ちます。
- 「何をやるか」を明確にする: 限られた時間の中で効率よく始めるために、「今日はこれをする」と事前に決めておくとスムーズです。
- すぐに始められる準備をしておく: 作業場所の近くに粘土や必要な道具をまとめて置いておくと、始めたいときにすぐに取りかかれます。
- タイマーを活用する: 時間を決めて取り組むことで、集中力を維持しやすくなります。「よし、ここから15分!」と意識することで、より密度濃く土と向き合えるでしょう。
- 完璧主義を手放す: 短い時間では、一つの作品を完成させるのは難しいかもしれません。しかし、大切なのは「没頭する時間を持つこと」です。作品の完成度よりも、土に触れ、手を動かす過程を楽しむことに焦点を当てましょう。
- 日常のルーティンに組み込む: 「朝起きてすぐ」「お昼休憩の終わりに」「夕食後の一息つく時間」など、日々の生活の中に陶芸タイムを組み込むことで、習慣化しやすくなります。
15分でも得られる「没頭」と心の効果
「たった15分で本当に没頭できるのだろうか?」と思われるかもしれません。しかし、土の冷たさや柔らかさ、形が少しずつ変わっていく様子に集中することで、驚くほど短時間でも周囲の音や日々の悩みから意識が離れ、目の前の作業に集中できます。
この「没頭」する時間は、脳を休ませ、リフレッシュさせる効果が期待できます。また、指先を細かく動かすことは脳の活性化にも繋がると言われています。短い時間でも、自分の手で何かを作り出す、あるいは作品をケアするという行為は、小さな達成感を与え、自己肯定感を高めることにも繋がるでしょう。
始める前に知っておきたいこと
短い時間からおうち陶芸を始めるにあたって、最低限知っておきたいことがあります。
- 必要な道具: 初めは粘土、作業用のシート(新聞紙やビニールシートなど)、水を入れる容器、手拭き用のタオルがあれば十分です。
- 粘土の種類: 様々な粘土がありますが、まずは扱いやすいとされる初心者向けの粘土から始めるのがおすすめです。自宅のオーブンで焼成できる低温焼成粘土を選ぶと、手軽に作品を完成させる喜びを味わえます。
- 片付け: 粘土を使った後の片付けは、濡らしたタオルで拭いたり、バケツに水を溜めて洗ったりすることで、思ったよりも簡単に行えます。作業シートを敷いておけば、テーブルや床を汚す心配も減ります。
まとめ
おうち陶芸は、「時間がたくさん必要」「難しそう」といったイメージがあるかもしれません。しかし、自宅で、自分のペースで、たった1日15分という短い時間からでも十分に楽しむことができます。
完璧な作品を目指すのではなく、土に触れる時間そのものを大切にしてみてください。指先を動かし、土の感触に集中する時間は、忙しい日々の中で忘れがちな「没頭」する感覚を思い出させてくれるでしょう。そして、それは心をリフレッシュさせ、新たな活力をもたらしてくれるはずです。
さあ、あなたも今日から、15分だけ土と向き合う時間を作ってみませんか。自宅で陶芸を楽しむ第一歩を、気軽に踏み出してみてください。